サラリーマン、公務員も50歳を過ぎると組織内での立ち位置が見えてきます。
また、遠くに見えた定年も現実的な話となってもきます。
定年後に士業開業をしようと考える方も出てきます。
一方で、知力も体力も下降すると言われる50代で資格を取得して意味があるのか。
そのような否定的な意見を聞くこともあります。
私の周囲の方々の状況です。
58歳で司法試験合格したサラリーマン
昨日、友人の弁護士のホームページが開設されました。
事務所自体は9月上旬にオープンしたようですが、HPの制作に若干時間がかかっていたようです。
原弁護士の略歴からわかるように、司法試験に合格したのが58歳。
民間企業を早期退職して、勉強に専念したと聞いています。
今年61歳での開業になります。
念願かなっての独立開業。
これから平坦な道のりでないことは、本人も自覚しています。
しかし思い切っての開業。
心から応援しています。
60代で司法書士試験に合格した人も
私は交友範囲が狭いのですが、それでも60代で開業した方をほかにも知っています。
その中の1人は、司法書士。
私が20代に知り合った職場関係の方です。
定年後は、資格を職業にしようと決意し、選んだのは司法書士。
何歳で合格したかは聞き忘れましたが、定年後に挑戦。
HPの略歴などから計算すると、60代前半で試験合格を果たしている様子です。
先日事務所を訪問して話を伺ったところ、1度の試験で合格されたとのこと。
「仕事で少し法律関係をやっていたから取れたんだと思うよ」とかなりの謙遜。
司法書士試験の合格率は3~5%。
少し法律関係をやっていた程度で受かる試験ではありません。
開業して数年。
今では順調に事務所運営をされています。
定年後に行政書士事務所開業
知り合いの行政書士の方は、元公務員の方で試験合格ではありません。
公務員の場合、一定要件を満たせば公務員行政事務資格で登録を受けることができます。
この方は、定年後に行政書士事務所を開設。
事務所を借りてのスタートです。
今までの公務員仕事とは関係の薄い分野での仕事に取り組まれているとのこと。
不慣れながらもご自身で仕事の進め方を学んだり、周囲の方からアドバイスを受けながら業務を進めているようです。
軌道に乗るまでの3年間は苦労の連続だったようですが、今ではお客さまにも恵まれていると聞いています。
不動産鑑定士の方も
最後の1人の方は、不動産鑑定士。
50代後半に試験合格を果たしています。
現在は勤務と聞いていますが、独立も考えているかも知れません。
現在60代前半の方です。
本日のまとめ
50代から資格試験に合格しても意味がないという話は聞きます。
年齢的にも遅いし、体力面でも厳しいのではないかともいわれます。
また、サラリーマン、公務員の場合には、実務経験が不足しています。
今回紹介した方々も、合格後に弁護士事務所、司法書士事務所に勤務はされたようですが、長くても2年程度。
事務所経験が浅い反面、業界の慣習に浸っていないというのはメリットかもしれません。
もちろん、年齢が高いということは、人生経験が豊富ということにつながります。
士業は事務処理をするだけでなく、お客さまから相談を受けることが多い仕事です。
そのような面でも定年後に独立開業するというのは、ハンディキャップとは言えない気がします。
私が税理士試験に合格したのは34歳。
しかし、行政書士試験に合格したのは58歳。
今年開業したばかりですが、先輩方を見習っていきたいと思います。