今は「我慢」か「辛抱」か

我慢と辛抱。
辛いことは同じですが、意味合いは異なります。

開業後1年。いや3年は辛抱の時期と思っています。

「ニホンゴ キトク」

久世光彦の著書「ニホンゴ キトク」。
もう使われなくなりかけている危篤状態の言葉を紹介しています。

「ウナ電」「煙草を喫(の)む」。
小さなころ、かすかに聞いた記憶があります。

「じれったい」というのも最近めっきり使われなくなりました。
今だと「イライラ」でしょうか。
でも、イライラは、じれったいとはちょっと違う。
その差は、辞書で調べればわかるのかもしれません。
でも説明されて腑に落ちるとは限りません。

危篤状態となった日本語表現がなくなると、微妙な雰囲気を伝える言葉が失われてしまいます。

雑誌連載がはじまったのが1995年とありますから、約30年前の話。
著書を改めて読み返すと、いまでは絶滅していている言葉も見かけます。

「辛抱」

「ニホンゴ キトク」の最初にあるのが「辛抱」。

大学受験に失敗し、一浪した後に再度の受験。
合格できなかったことを実家に電報で知らせたところ「シンボウシナサイ ハハ」との返電。
我慢でなく、辛抱。

「<我慢>の向こうにあるものは、さほど嬉しくないけれど、<辛抱>の果てには母の笑顔がある。」

と久世光彦は書いています。

我慢は辛いだけ。
辛抱は辛さの先に希望が見える。
そのように私は理解しています。

「ニホンゴ キトク」
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開業3年は我慢か辛抱か

すでに開業された諸先輩方に話を伺うと

  • 1年間は仕事がなかった
  • 最初の年は仕事を選んでいる余裕などなかった
  • 3年間は電話も鳴らなかった

などの話がでます。

もちろん順調にいった方も多いのかもしれません。
しかし、苦労された方々はその時期を乗り切り、今では仕事で成功されています。

本日のまとめ

開業直後の私に仕事がたくさんあるわけではありません。
しかし、諸先輩方の話を聞くと、それが普通のようです。

ここは辛抱です。

焦ると空回りしてしまいます。
ご依頼があれば嬉しいですし、なければないで勉強の時間に当てることにしています。

今できることに集中するのが良いように感じています。