22億年前に始まった体内時計と科学の視点

ここ何年も朝5時には起床し、夜9時半には寝る生活を送っています。
おそらくこのサイクルが、私の体内時計なのだろうと思います。

先日、生物が体内時計を獲得したのは、22億年前にさかのぼるとの調査結果を耳にしました。
規則正しい生活は理にかなっているのかもしれません。

体内時計の誕生

長時間電車で移動するときには、録音してあるポッドキャスト番組を聴いています。

よく聞く番組の一つが「ヴォイニッチの科学書」。
普段科学に触れる生活をしていないので、刺激になります。

先日は「体内時計の誕生は22億年前にさかのぼる」という研究成果を紹介していました。
新聞各紙にも取り上げられているようです。

「体内時計」の誕生は22億年前、効率よい光合成のため微生物が生み出す…たんぱく質から起源解明
【読売新聞】 生物が、時計などに頼らず時間の流れを把握する「体内時計」。この仕組みは、22億年前頃までに誕生していたとする研究結果を、福井県立大生物資源学部の向山厚准教授(たんぱく質科学、時間生物学)らのグループが発表した。光合成を

研究内容

研究を行ったのは、福井県立大学生物資源学部の向山厚准教授らのグループ。
体内時計はいつから始まったのか。
その起源をたどる研究です。

体内時計とは、生物が持つ時間的なリズム。
朝起きて夜眠るというのも、体内時計の一つのようです。

生物が体内時計を持つのは、余分なエネルギーを消費しないための効率化が起源とのこと。
光合成は太陽の出ている日中にしか行えません。
日が沈んでからの夜間に活動するのは非効率です。

日中に活動し、光合成ができない夜間は運動を止める。
このサイクルを生物進化の過程で習得したのではないかとのことです。

体内時計は、微生物、昆虫、植物、哺乳類が共通して持っている身体の機能。
夜早く寝て、朝自然に目が覚めるというのは、生物本来の仕組みのようです。

夜も電気を点けて夜遅くまで仕事をするようになったのは、22億年の歴史からみたら極めて最近のこと。
また、一日中活動するのは非効率だという示唆でもあります。
生物がもっている体内時計に従って生活を送るのが、仕事も長続きするように感じます。

もちろん、夜型が悪いわけではありません。
人それぞれの体内時計だと思います。

本日のまとめ

科学系ポッドキャストとしては、「ヴォイニッチの科学書」のほか「そんない理科の時間 B」も良く聴いています。

普段の仕事とは直接関係がありませんが、その分少しだけですが物の見方が広がるような気がします。体内時計の誕生が22億年前から始まっていることを知っていても、税金の計算には役立ちません。
しかし、こうした科学的な視点は思考の柔軟性を育ててくれるように感じます。

直接的には役立たなくても、物事を多角的に見る習慣は、結果的に仕事の質を向上させることもあるように感じています。