簿外資産の使い込み


管理が行き届かないのが、簿外になっている資産。
そもそも帳簿に出ていないので、把握するのが困難です。
チェックの緩い簿外資産が狙われます。

簿外資産とは

簿外資産とは、そのとおり、帳簿に載っていない資産です。

例えば、会社でいえば

  • 親睦会積立金
  • 旅行積立金
  • 寮費

など。
これらは会社の資金でないため、会計帳簿外の資産になります。

一方、会社の資金であるのに、わざと会計帳簿に載せないこともあります。

  • 脱税資金
  • 自動販売機の収入
  • スクラップ代金

これは簿外にすること自体、不正です。

簿外資産の横領

会社のものでない簿外資産についても責任者を置かないと、管理ができません。
基本は預金口座を通すこと。
少人数、少額だし、銀行に行くのも面倒という気持ちはわかりますが、それでも口座経由が基本です。

手提げ金庫に現金を入れて管理するというのは、リスクがあります。
いつでも出し入れできるお金があれば、一時借用する人が出てきます。
それに、いつ誰が使ったのかもわかりません。

  • 給料日までお金がない
  • 銀行に行くのが面倒
  • ギャンブルの元金にして、儲けて返す
  • 数百円なら気付かれない

という理由でお金を使うことが想定されます。

預金口座での管理だが

せっかく預金口座をつくっても管理しないと意味がありません。

  • 集金したら預金口座へ入金
  • 使うときには、預金口座から
  • 預金通帳と銀行印を別人が管理
  • 領収書を保管し、出し入れを明らかにしておく

確かに面倒ではありますが、この面倒な手続きがないと管理はできません。
どうしても現金管理をせざるを得なければ、現金出納帳の作成、現金残高の定期的なチェックは必須です。

本日のまとめ

過去のニュースをみると、学校の教員が修学旅行の積立金を横領した事件がありました。
数百万円が横領され、旅行代金は校長や他の職員が立て替えたとあります。

また、会社の親睦会費を横領したという事件もあります。

簿外資産については、チェックが行き届かないことがあります。
会社の資金や、公金に準じて管理することが必要です。