「実務」で直面した税理士契約書のつくり方

税理士事務所に勤務経験がないため、開業にあたり戸惑うことは数多くありました。
そのうちの1つは、顧問先と結ぶ「税理士契約書」です。
これまで見たことがありません。

自分で一から作成するのは大変な労力ですし、漏れもでてきます。
ひな形を参考にしながら若干の改良をしています。

税理士会のひな形を使う

税理士業務を行う際には、契約書が必要になります。
報酬はもちろん、業務内容を明確化し、責任の所在を明らかにするためです。
これまで税理士事務所に勤務したことがないので、目にする機会はありませんでした。

基本的には、委任契約となります。
委任に関する契約書のフォームは数多くありますが、税理士業務にそのまま当てはまるものは少ないと思います。

税理士登録申請中に考えていたところ、日本税理士連合会で税理士契約書のひな形があるようです。
HPにひな形が示されています。

おそらく、税理士業務の実態や過去の経験の蓄積がベースとなっているはずです。

これは参考になります。

ひな形をアレンジする

税理士会は、なかば公的に近い組織です。
ここで示すひな形を参考にしないという手はありません。
ただ、そのまま使うのがベストかどうか。

例えば、

  • 新規契約にあたり顧問料を安くしてほしいと言われた
  • ホームページ経由で相続税の申告依頼を受けた
  • 顧問先から、相続税のシミュレーションを依頼された

といった場合、契約書に工夫が必要かもしれません。

このような場合に私が参照しているのは、坂部達夫・土森俊秀著「税理士の業務におけるクライアント対応のポイント ~悩ましい要求と法的リスク~」(新日本法規出版)です。

先ほどの事例は、同書に紹介されています。

具体的事例と法的な問題が整理されていて参考になります。
顧問料の値下げ要求などは受けたことがありませんが、今後必要になるかもしれません。

ひな形でなくても

税理士契約書は、もちろん日本税理士会連合会の書式が唯一のものではありません。
お互いに合意すれば、形式にこだわる必要はありません。

その中でも関根稔法律事務所がHPに掲載している税理士顧問契約書は、ユニークと思います。

チェックボックス形式になっているので、業務範囲がわかりやすいのが特徴です。

「法人税」の税務顧問に、法定調書、償却資産税、源泉所得税が含まれるのかなど、分かりにくいこともあります。
チェックボックスであれば、内容も明確で誤解も生じにくいと思います。

ですます体で書かれ、税理士の責任とお客さまの役割も明確だと感じます。

本日のまとめ

顧問契約書も含め、基本形を参照しながら試行錯誤で業務を進めたところもあります。
すべてにおいて完ぺきではありませんが、少しずつ完成形に近づけていかれればと思っています。