公務員として勤務していた中で、株へ投資している人が周囲にも何人かいました。
ここでいう株は現物株です。
最近は株価の乱高下が激しいですが、私の在職中は株価上昇局面。
「株で儲かった」という話も聞いたことがあります。
公務員は株式投資をするべきなのか。
少し考えてみました。
株をやっている公務員の割合は
一般社団法人投資信託協会が2024年6月3日に公表した全国の20歳〜69歳の男女個人を対象にした「投資に関する1万人アンケート」によると、株式を保有している人の割合は27.3%。
アンケート → 2023年度「投資に関するWeb調査(投資に関する1万人アンケート)」報告書の公表について
公務員は日本の平均的な生活者ですから、株をやっている割合はほぼ同じくらいなのかもしれません。
ただ、安定志向が高い分、若干低めかもしれません。
私の周辺調査では、おおむね1~2割の方が株をしていた感じがします。
引用記事になりますが、株式会社バイアンドホールドが全国の30~59歳の公務員(教職員を除く)2,000人を対象とした調査によると、約半数の人が資産運用を行っており、その理由としては「少しでも資産を増やしたい」「退職金と年金だけでは老後が不安」などに回答が集まったとのことです。
記事 → <調査>公務員の資産運用に関するアンケート調査 公務員の約5割が資産運用を行っていることが明らかに
普段、職場で株の話はなかなか出ませんが、飲み会の席などで披露されることもあります。
株をやるべきか
私は、株式投資はしていないのですが、財務捜査官という立場からなのか株や投資の相談を受けることがしばしばありました。
ほとんどが
- 株を始めたいのだが、儲かるのか
- お勧めの株は何か
- 株はやった方がいいのか
といったこれから投資を始めるべきかという内容です。
確実に儲かる株は何か?と聞かれたこともあります。
この時点で、投資を考え直した方がいいかもしれません。
投資には、リスクとリターンの関係があるので、大きく儲けたいのならリスクを許容しなくてはなりません。
逆に元本を確実にしたいのであれば、リターンを期待することはできません。
「確実に儲かる株」という時点で矛盾が生じています。
迷っている場合
公務員の給与は、基本的に民間連動となっています。
しかも、雇用は安定し、福利厚生も充実しています。
これは、私が民間から公務員に転職して実感したことです。
公務員の安定性については、さまざまな意見があるかと思います。
批判もあるかもしれませんが、安定しているからこそ、全体の奉仕者として公正な業務をできるメリットもあります。
公務員の給料だけで生活することは楽ではないかもしれません。
ただ、普通に生活するうえで、生活に困ることにはなりません。
株式投資をするということは、安定した生活にプラスに働くこともあれば、マイナスに働くこともあります。
絶対に儲かるということは誰にも保証はできません。
公務員は安定志向の方が多いように感じます。
迷っているのであれば、株式投資を見送るというのも選択肢です。
- みんながやっているから
- 周囲で儲かった人がいるから
- 政府が令和5年を「資産所得倍増元年」としたから
という理由でするものでもありません。
本日のまとめ
誤解していただきたくないのは、公務員は株式投資をすべきでないということではありません。
公務員にしても、会社員にしても資産形成の一つとして株投資を行うことは悪くありません。
ただ、株式に限らず、
- リスクについて事前に十分に理解する
- よくわからない金融商品には投資しない
- 他人の考えを参考にすることはあっても、最後は自分で判断する
ことは重要かと思います。