定率法による減価償却計算を行うエクセルを作成しました。
先週、とある事情から、数期分の減価償却計算の正確性を確認する必要があったためです。
テストしてみたところ、おそらく間違っていないと思います。
償却率計算シートは、私のチェック用に作成したものです。
当然のことながら、内容・計算について正確性を保証するものではありません。
また、利用にあたり何らかの損害が生じた場合でも、責任は負いかねます。
以上の内容は、私のブログ記事すべてについても同様ですが、改めてお断りしておきます。
定率法による減価償却計算
減価償却費の計算方法は、大きく、定額法と定率法にわかれます。
定額法は、取得価額に耐用年数に応じた定額法の償却率をかけて計算します。
毎期の減価償却費が一定であり、計算はそれほど難しくありません。
これに対し、定率法は、未償却残高に耐用年数に応じた定率法の償却率をかけて計算します。
未償却残高が毎年減少していくため、償却額も年々減少していくことになります。
これだけであれば、ちょっと面倒な程度です。
私が税理士試験に合格した平成の前半まではこの計算で済んでいました。
しかし、平成19年度の税制改正で「改定償却率」「償却保証額」などの要素が加わったため現在ではかなり複雑な計算となっています。
詳細は、国税庁のタックスアンサーNo.2106
定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2106.htm
に書いてありますが、一読して理解するのは難しい内容になっています。
実務では、会計・税務ソフトで計算することが一般的です。
ただ、ソフトでは、通常、その期の償却額しか計算できません。
数期分のチェックをするために、エクセルで計算することにしました。
エクセルで定率法による減価償却計算をつくってみた
私が作成したエクセルによる定率法の減価償却計算表です。
リンク → 定率法による減価償却計算.xlsx

C列の2行目から7行目に数字を入れると以下、自動的に計算がされていきます。
- 初回決算日 … 最初に迎える決算日
- 初年度月数 … 期中供用の場合のその事業年度の月数
- 取得価額 … 文字どおり
- 定率法償却率~保証率 償却率表から手入力
国税庁のHPで示されている計算式とも合っています。

使い方
使い方は、先ほど書いたように、C列の2行目から7行目に数字を入れるだけです。
非表示列に細かな計算式が入っています。
作成したときには集中して式を考えて理解していましたが、時間が経って見直すとどうしてこのような算式にしたのか思い出せません。
もっと簡単に書けるのだろうと思います。
また、耐用年数から自動的に償却率などを入力させるようにすると便利だろうと思います。
しかし、もともとは自分のチェック用に作っただけなので、修正は予定していません。
すでに本来の目的も達成したので、削除してもよいレベルです。
入力欄以外は意図せず修正をしないように、シート保護をかけています。
パスワードもないのでシートタブを右クリックして保護解除することも可能です。
30年以降も計算できるように表を伸ばすこともできます。

本日のまとめ
先週、諸般の事情から数期分の償却額の正確性をチェック必要がありました。
そのための、計算シートです。
用も済んだので削除してしまおうと思いましたが、自分が必要と感じたことは、他の方も同様かもしれません。
せっかく作ったので、シェアしてみました。