亡きあとは、相続人に委ねるという選択肢

遺言書をつくるのは、自分が亡くなった後のためです。

  • 相続人が困らないように
  • 自分の財産を次の世代に遺したい
  • 相続税で苦労しないように

といった理由からです。

一方で、「なるようになる」、「死んだ後のことまで考えたくない」という考えもあります。

遺言書をつくる理由

遺言書を書く理由は、自分の財産をどのように相続・遺贈するかを明確に定めることにあります。

以前ブログにも書いたとおり、「揉める」と言われる相続パターンの場合、遺言書があると相続人の間のトラブルを未然に防ぐことができます。

また、生活能力が低い相続人がいる場合、経済的な基盤を確保することも重要になります。

遺言書を作成することで、相続人間のトラブル、心配事、経済的負担を軽減することができます。

先のことはわからない

遺言書の意味や重要性はわかっても、どうしても、自分の死を意識することになります。

また、遺言書を作成する段階になって、心配事が心配を呼び、今まで意識していなかった問題が浮かんでくることもあります。

先のことはわからないし、あとは相続人間で何とかなるのではと考える方もいます。

相続人のことを考えて遺言書を作成するのも、あとは相続人に任せるというのも、どちらでも構わないと思います。
「心配事は起こらない」ともいいます。
自分が亡きあとは、遺された相続人間に委ねるというのも、間違ってはいないと思います。

注意すべき点

相続人を信頼し、遺言書を書かないというのは、一つの考えです。

しかし、一方で、

  • 手間がかかりそう
  • 費用がかかりそう
  • よくわからない

といった理由で、遺言書を書かないというのであれば、誤解であるかもしれません。

専門家に相談すれば、短期間で法的にも安定した遺言書が作成できますし、作成費用も将来に得られるメリットと比較した場合それほど高額ではないかもしれません。
相談することで、将来に対する漠然とした不安が解消できることもあります。

本日のまとめ

遺言書を作成するかどうかは、個々の価値観や家族の状況によります。相続人を信頼し、「あとは話し合いで解決してもらえばいい」と考えるのも一つの選択肢です。

しかし、「何となく面倒だから」という理由で書かないのであれば、一度専門家に話を聞いてみることも悪くありません。
そのうえで、「やはり作らない」とするのも一つの方法です。