税理士に登録すると、さまざまな方面からの勧誘があります。
昨日も保険会社の方から代理店にならないかとのお話を受けたところです。
ほかにも、会計・税務ソフトの勧誘も。
新入会員を対象とした集まりでは、「成長する会計事務所を目指そう」、「夢を持とう」という話になることがあります。
入会セミナー
税理士に欠かせないのが、会計ソフト・税務申告ソフト。
会計ソフトのベンダーによっては、会員同士がリアルあるいはオンライン上で集まるセミナーが催されます。
同じソフトを使っているので、操作方法、関与先への対応などで共通点はあります。
また、集まることによって知り合いができるメリットもあります。
中には、新入会員向けセミナーというのもあります。
ソフトを購入すると会員となり、入会後3年目程度までを対象としていることが多いようです。
セミナーでの話
入会セミナーに参加するのは、多くは最近税理士になったばかりの方々。
すでにソフトを導入した方もいれば、検討中の人もいます。
中には、ソフトの乗り換えで新入会員となることもありますが、それは少数。
- 税理士登録したばかり
- その会社のソフトを導入した、導入を検討中
という方がほとんどです。
入会セミナーでは、先輩税理士から事務所経営について、講演があります。
内容的には、
- 開業3年間で、関与先〇〇件、年商〇〇万円達成
というテーマが目立ちます。
開業後間もなく多くのの顧問先を獲得されるというのは、素晴らしいことだと感じます。
事務所のあり方として、一つの成功例であることは間違いありません。
懇親会もある
その後懇親会に移ると、他のベテラン税理士も加わり、
- この会計ソフトのすばらしさ
- 顧問先拡大の方法
などが語られ、入会を検討している方に熱く語りかけます。
年収どのくらい目指しているの?
〇〇万円くらいあるといいですね(控え目)
そんな小さな目標なの? 本音はどのくらい?
ほんとは△△万円くらいです
もっと上を目指そうよ。夢を持とうよ!
という会話も耳にしたこともあります。
このベテランの方の夢は、その方の夢。
決して否定するものではありません。
方向性の問題
先ほども書きましたが、
- 関与先拡大を目指す
- 年商〇〇万円を目指す
という考えを否定するものではありません。
多くのお客さまにサービスを提供することは大切ですし、また、収入が仕事のモチベーションにもなります。
ただ、そのためには、
- 事務所を持つ
- 人を雇う
というのが前提です。
セミナー講師の方も、事務所を持ち、何人もの方を雇用されています。
職員数 イコール 事務所規模と連想されることが多いようです。
私の場合
私は
- 顧問先は少なくても可
- 税理士である私自身が対応
- 事務所は持たない
- 人は雇わない
- 業務効率化は人ではなく、パソコン、ソフトで対応
を目指しています。
1人でお客さまに接すれば、顧問先拡大にはおのずと限界があります。
どのお客さまも懸命に事業を進めています。
それぞれのお客さまに対して、私自身が対応して経営を支えていきたいと考えています。
顧問先拡大を目指す税理士とは方向性は違いますが、事務所運営として一つのあり方と考えています。
本日のまとめ
開業セミナーの講師の方々は一生懸命で、真面目な方ばかりです。
また、勉強になる話、ためになる話も聞くことができます。
ただ、方向性が違うので、セミナーに参加する時間、機会費用を考えると少しずつ足が遠のいています。
足元の仕事もきちんと進めなくてはなりませんし。
世の中の動きも激しい中、私の方針も場合によっては変わらないとも限りません。
ただ、大きな変更はしたくありませんし、しない予定にしています。