仕事で「友だち価格」はありなのか

おかげさまで、税理士、行政書士業務も少しずつではありますが、ご依頼をいただいています。
ありがたいことです。

中には、友人からの依頼もあります。
友だちからの依頼には、無料、割引で対応すべきなのか。
私の考えの変遷です。

友だちからの依頼はタダでもいいと思っていた

士業をはじめてすぐのため、ご依頼の件数はまだまだ限られています。
そのような中で友だちから仕事を頼まれるのは、嬉しい限りです。
私も友だちの力になりたいと思います。

もしかしたら、依頼してくれた友だちは安くしてほしいという期待があるのかもしれません。
もし、そうであったとしても、タダでも構いません。

士業は、飲食店、小売店のように、仕入れがあるわけでもありません。
もちろん日々勉強は欠かせませんが、売上に紐づいているものでもありません。

友だちとは、これまでの人間関係があります。
特別に何かをしたり、してもらったりしたわけではなかったとしても、心理的な安全性、心の支えになっていることもあります。
共通の思い出もたくさんあります。
友だち関係はお金では換算できません。
コストが増えないのであれば無料でしてもかまわないという考えも十分あります。

しかし、無料ではダメな理由

そのように以前は無料でも良いかと思っていましたが、開業にあたり、きちんと料金をいただくことに考えを改めました。

友だちからの視点

友だちとしては、無料あるいは安価でやってもらえるのであれば、それはそれで嬉しいかもしれません。
しかし無料の場合、質問や依頼に遠慮が生じてしまうということがあります。
ネットで調べられるような簡単な質問ならともかく

  • 会計ソフトの設定など時間を要する依頼
  • 調査が必要な案件

などを質問し続けるというのは、気おくれがするかと思います。
もちろん、タダだからといってどんどん依頼をしてくる人も存在するかもしれません。
しかし、私の周囲にはそのような人はいません。
質問を遠慮してしまい、結果的に判断が遅れてしまっては申し訳ありません。

気兼ねなく質問、依頼をしてもらうには、他のお客さま同様にお支払いをいただく方が良いように思います。

私の視点

無料というのは、私の方にも、どことなく甘えができてしまいます。

  • タダだからこの程度の回答で構わないかも
  • お金をいただいているお客さまを優先

という気持ちになりがちです。

明確な意識はなくても、心の中で考えてしまうかもしれません。
これも友だちの期待とは反対の結果になってしまいます。

他のお客さまからの視点

他のお客さまから見ても、特別な人だけ特別なサービスを受けていると分かれば愉快ではないはずです。
どの客さまにも、同じサービスを提供。
そして料金も同じというのが本来の話です。

もちろん、事業規模、業種、業務量によって料金が違ってくる部分はあります。
ただ、それも合理性があってのこと。

友だちだけ無料にしたりすれば、お客さまの公平が保たれないことになります。

本日のまとめ

友だち価格については当初悩ましいところがありましたが、今ではきちんと料金をいただくことですっきりさせています。
逆に、私から友だちに仕事を頼むことがあった場合、適正価格でお支払いすることは当然です。

友だち価格でないからといって疎遠になることもないでしょうから。
それがお互いにとって良いように考えています。