「天才」というと、自分とは縁のない特別な人という感じがします。
しかし、天才といっても同じ人間。
どこが違うのか気になります。
書籍の紹介
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英語の学習をするのなら、Kindleアプリを左右に置いて日英対訳で読むのもおすすめです。
紹介された「天才」たち
紹介されている天才たちは、161人。
よくこれだけの天才たちを分析したと感心します。
W・H・オーデン(詩人)
フランシス・ベーコン(画家)
シモーヌ・ド・ボーヴォワール(作家・思想家)
トーマス・ウルフ(作家)
パトリシア・ハイスミス(作家)
フェデリコ・フェリーニ(映画監督)
イングマール・ベルイマン(映画監督)
モートン・フェルドマン(作曲家)
から始まって161人。
日本人としては、村上春樹も登場しています。
原題の「How artists work」からわかるように作家、芸術家が中心となっています。
また、私が知らなかった天才たちも多数。
新たに天才たちを知ることで、世界も広がります。
何人かの天才たち
私が好きな作家の天才ぶりを少し見てみます。
トーマス・マン
「天才たちの日課」の冒頭にも「ヴェニスに死す」の語が引用されています。
私もトーマス・マンの「ヴェニスに死す」の本も映画も好きですし、「魔の山」も何度か読んでいます。
トーマス・マンは、午前9時から正午までが執筆の時間。
12時を過ぎると、仕事はすべて翌日回し。
1日タバコは12本、葉巻は2本を厳守。
午後4時からの1時間は必ず昼寝。
トーマス・マンのストイックさが伝わってきます。
レフ・トルストイ
「私は毎日書かなければならない。それは成果をあげるためではなく、習慣を失わないためだ」
という言葉に象徴されるように、トルストイは「書く」ということを日課にしています。
息子と娘で記憶が少し違っていますが、トルストイは誰も書斎に入れず、両隣の部屋のドアにも鍵をかけていたというのは、集中力でしょうか。
そうして書き上げた作品が、今私たちが読んでいる「戦争と平和」だと思います。
F・スコット・フィッツジェラルド
「グレート・ギャッツビー」も私が好きな作品の一つです。
初期の作品「楽園のこちら側」は陸軍入隊中に、12万語を3か月で完成。
当初は規則正しい生活だったのが、除隊後は一変。
パリに移り住んでいたころは、午前11時ころに起きて、午後5時ころに執筆開始。
それも妻とともにナイトクラブ巡りをするなどして中断。
短編小説は3日連続で書いて、そのあと1日で修正して完成という短期決戦型の書き方に変わったようです。
気になる天才たち
フィッツジェラルドは執筆中にジンをストレートで飲みながら書いたようですが、天才たちのうちには、アルコール・薬物摂取者が目につきます。
もちろん、薬物を使っていない天才たちが圧倒的に多いのですが、天才の一部は薬物で驚異的な仕事を成し遂げたようです。
本日のまとめ
「天才」と言われる人たちの日常生活。
破天荒な人もいれば、規則正しい人もいて「これが天才の生活」というものはないのかもしれません。
なお、志向は違うかもしれませんが、古今東西の先人たちの生き方を紹介したこのラジオ番組も好きです。
長塚圭史さんの語りも心地よく聴いています。