KDDIを巡る不正会計について、日本経済新聞に解説記事が連載されています。
https://www.nikkei.com/topics/26020601
不正の主な手口は、循環取引とされています。
複数企業間で取引をぐるぐる回す手法です。
A社の売上がB社に行き、B社の売上がC社に行き、C社の売上がA社に戻る。
このような手法で取引を回していきます。
これを何度も繰り返します。
この説明は単純なケースですが、さらに多くの会社が加わったり、循環の輪が複数できることもあります。
循環取引に限らず、不正は一度始めたら止めることができなくなります。
循環取引の場合
循環取引では、偽の商流が A社 → B社 → C社 → A社 と作られます。
この間で売上と仕入が次々に計上されることになります。
この流れの中でB社が途中で抜けるのは、かなり困難です。
実際にA社から仕入れてB社に売っているわけではありません。
この輪からB社が抜けたら、C社から「売掛金」の回収が受けられなくなります。
当然、A社に対する「買掛金」の支払いもできません。
単純な粉飾の場合でも
循環取引は、売上を水増しする一つの手法です。
これ以外にも単純に売上を架空計上することもあります。
この場合でも、途中で粉飾をやめることは困難です。
A社が100の売上高について10の粉飾をした場合、来年は水増した110の売上高を基準として売上目標が立てられることになります。
来年も粉飾をすれば、さらに高い伸びが期待されます。
このように、次第に現実と虚構の差が大きく開いていくことになります。
根本の問題
循環取引、単純な粉飾も根本は不正に売上高を多く見せることにあります。
- 株主に対し数字を良く見せたい
- 銀行に対し数字を良く見せたい
など理由はさまざまです。
しかし、一度よく見せた場合、その翌年もさらに次の年も良く見せる必要がでてきます。
そのため、不正会計は一度始めたら止められなくなってきます。
本日のまとめ
粉飾による不正会計の場合、一度手を染めると発覚するまで何年も続けられることが珍しくありません。
そのため、次第に不正の痕跡が決算書に出やすくなります。
- 異常な売上の伸び
- 売掛債権回収期間の伸び
などに表れてきます。
基本的な財務分析で違和感を覚えることもあるはずです。
その点でも素直な職業的懐疑心は大切と思います。


