小規模事業者持続化補助金申請の難しさ

現在、第18回小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>の申請期間となっています。
私も先日補助金申請のサポートを行ったところです。

手続きは、電子申請に一本化。
記入事項も多く、入念な準備が必要です。

持続化補助金の申請手続きは、「商工会地区」と「商工会議所地区」で扱いが異なるようです。
今回サポートした「商工会議所地区」での話で進めていきます。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>とは、「小規模事業者が自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取組を支援する制度です。」とあります。
(引用は、「小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>ガイドブック」より)

この文からわかるとおり、「経営の見直し」を行い「経営計画の作成」をしたうえで、「販路開拓や生産性向上の取組」を行うことに対する補助金です。

つまり、

  • 現在の経営状態を分析し、改善点を見出す
  • 改善のための経営計画を作成する
  • 目的は、販路拡大、生産性向上

という内容についての補助です。

経営状態の分析が不十分であったり、販路拡大や生産性向上に結び付かない取り組みは、対象外となる可能性が高くなります。

基本は、補助率3分の2、補助上限は50万円ですが、特例もあります。
詳細は公式サイトで確認ください。

申請手続き

行政書士としてサポートするのは、主に、補助金の申請手続きの部分となります。

大きな流れとしては、申請手続きを行い、審査を受け、その結果「採択」となれば補助金交付へと進むことができます。

まずは、審査に通ることが必要です。
申請にあたっては、商工会、商工会議所の「事業支援計画書」の発行を受けるプロセスもあります。

現況を分析し、経営計画を策定するのは、経営者の方。
これを税理士の経験も踏まえ、サポートするのが基本的な役割です。

申請期限

持続化補助金には、申請期間があります。
第18回であれば、2025年10月3日(金)が受付開始。
2025年11月28日(金)が申請受付締切。
ただし、締切前には、商工会議所に「事業支援計画書(様式4)」の発行依頼を行う必要があります。

1か月以上の期間があるように見えますが、実際に手続きを進めるには思いのほか時間がかかります。
余裕を持った申請が必要となります。

審査ポイントに沿った申請

申請書を作成すれば、自動的に採択がされるものではありません。
審査を受け、基準を満たすことが必要です。

前回17回の持続化補助金一般型<通常枠>についていえば、

申請件数23,365件に対し、採択数は11,928件と、決して採択率が高いわけではありません。

採択の判断基準として、審査ポイントが設けられています。
公表されている審査ポイントを参照しながら、漏れのないように申請書を作成していきます。

現状の分析と事業計画

自社の現状を分析し、事業計画をたて、補助金申請の要件を確認しながら書類を作成するのは、時間がかかります。
税理士として、会社の数字を見るのには慣れていますが、それでも書面にするにはさまざまな検討を行っています。

事前準備に時間がかかります。

申請フォームへの入力

申請書類のアウトラインを作成後、これを申請フォームへ入力していきます。
日本産業分類の番号の入力など戸惑う場面もありますし、画面入力もパソコンに慣れていない方には少し難しいと感じるかもしれません。

入力にも労力がかかるように感じます。

本日のまとめ

持続化補助金の申請について、サポートをさせていただきました。

先ほど書いたように、現況の分析や事業計画を立案するのは、経営者の方。
この基本スタンスを外れると、アドバイザーによる理想的な経営計画はできたとしても、経営者の方が実行できない事態ともなりかねません。

基本は、販路拡大や生産性向上に向けた事業計画があり、これに対する補助金が給付されるという制度です。
補助金を受けることだけを目的しないスタンスが重要と思います。