ただいま、諸般の事情からレシートの入力業務をしています。
いわゆる「記帳代行」です。
本来、このような業務は予定していませんでした。
実際にやってみると思った以上に労力がかかります。
その中で活躍してくれているのが、弥生会計の「スマート取引取込」です。
レシートの入力作業
会計事務所がレシートを受領し、伝票の形に入力する記帳代行には、根強いニーズがあるようです。
毎日のレシートを入力するには、
- レシートの整理
- パソコンを立ち上げ、会計ソフトを起動
- 伝票入力
という業務が待っています。
これを定期的に行う必要があります。
入力が簡単になったとはいえ、簿記の知識も多少は必要です。
- 自分でするのは大変
- 事務の方を雇うほどの業務量はない
といった場合、「会計事務所に頼もう」ということになります。
実際、この業務を受けている会計事務所は多数あります。
しかし、一人で業務を行っている税理士には、負担が大きすぎます。
もちろん一人でこなしている方もいるとは思いますが、私の場合にはキャパオーバーのためレシートからの記帳代行は受けていません。
今回は、諸般の事情からの業務です。
レシート入力の選択肢
今回のお話をいただいて、最初に考えたのはレシートの入力方法。
目で見て1件ずつ入力することもできますが、それは当初から考慮外。
形式や長さが異なる大量のレシートを目で見て入力するのは、効率的ではありません。
これまで財務捜査でもさんざん入力していたので、もうやりたくないというのもあります。
レシート入力の省力化には、
- STREAMEDなどにお願いする
- マネーフォワードのレシート撮影機能
- 会計事務所向けの専用機を使う
などいくつかの選択肢があります。
当初は、これらのサービスを使おうと思いましたが、コストがかかったり、今一つ使い方がわからないところがあります。
そのとき、ふと、弥生会計にも同様のサービスがあることを思い出しました。
すでにソフトはインストールされているので、導入のハードルはありません。
スマート取引取込とは
弥生会計の「スマート取引取込」とは、伝票入力の省力化を目的として提供している
- 金融機関との口座連携ツール
- CSVファイル取込
などのサービスです。

取引取込の方法には、スキャナ取込もあります。
レシートや領収書をスキャナで取り込めば、数字や取引内容を読み取り、仕訳にしてくれるようです。
実際に使ってみた
設定方法などは、弥生会計のHPに掲載があります。
これを見ながら進めていけば、特段難しいことはありません。
スキャナでの読込が終わったら、スマート取引取込で弥生会計にインポートします。

取込が終わると、画像の確認に進みます。

読取精度もよく、軽減税率も自動判定してくれます。

インボイスの判定にも対応しています。

日付の読取はほぼ完ぺき。
金額もかなりの精度で正確に反映してくれます。
値引きなどがあった場合には、若干読み間違いがありますが、ここは仕方のないところです。
人間でも間違える箇所です。
私の感想
初めて使った弥生会計のスマート取引取込。
意外と使えます。
1か月100枚弱のスキャンは2分程度で終了。
OCRで読み取り、弥生会計にデータがインポートされる時間もそれほどかかりません。
あとは、画像をみて、金額を確認して登録をしていきます。
おおむね満足ですが、少し改善して欲しいのは、
- 現金支払いとクレジット支払の読み取りができない
- 10%課税と8%課税があった場合、摘要が2段書きになるが、その摘要が上下同じになってしまう(上下どちらかを直すと、もう片方も修正されてしまう)
という点でしょうか。
クレジットについては、摘要欄に「クレジット」などと入力し、後ほど仕訳日記帳の変換機能で貸方勘定科目を変える予定です。
もしかしたら、私が知らないだけで、どこかで設定するのかもしれません。
本日のまとめ
やむなく受けた記帳代行ですが、弥生会計のスマート取引取込も試すこともできて、意外な発見がありました。
レシートから伝票を起こすのも、思ったほど労力はかからないのかもしれません。
ただ、今後も記帳代行、特に、レシートからの記帳代行をするかと言われれば、おそらくしないと思います。
スマート取引取込は効率的ですが、非常手段と考えています。