行政書士になるには、
- 行政書士試験に合格する
- 弁護士、弁理士、公認会計士、税理士資格から登録
というルートが多いかと思います。
それ以外にも、一定期間行政事務を担当していた公務員も行政書士となることができます。
公務員というと、都道府県、市区町村の職員が思い浮かびますが、警察官も公務員です。
警察官は行政書士となることができるのでしょうか。
行政書士の資格要件
行政書士となる資格の要件としては、行政書士法に規定があります。
(資格)
出典 : G-gov(一部省略)
第二条 次の各号のいずれかに該当する者は、行政書士となる資格を有する。
一 行政書士試験に合格した者
二 弁護士となる資格を有する者
三 弁理士となる資格を有する者
四 公認会計士となる資格を有する者
五 税理士となる資格を有する者
六 国又は地方公共団体の公務員として行政事務を担当した期間及び行政執行法人又は特定地方独立行政法人の役員又は職員として行政事務に相当する事務を担当した期間が通算して二十年以上(学校教育法による高等学校を卒業した者その他同法第九十条に規定する者にあつては十七年以上)になる者
このうち第6号により登録をうけるルートを特任行政書士と呼んでいるようです。
この条文によると、行政事務に相当する事務を20年以上(高卒以上は17年以上)行えば、都道府県、市区町村の公務員は行政書士となることができるようです。
警察の場合はどうか
警察に勤務している職員は、大きく分けると、警察官と行政職員があります。
公安職、一般職と言われることがあります。
警察に勤務しているのは、警察官だけではありません。
警察署の会計課などは、ほとんどが行政職員です。
行政書士になれるのは、警察に勤務していた行政職員だけのことかと思ってしまいますが、警察官も条件を満たせば行政書士の資格要件は満たすようです。
考えてみれば、警察は行政機関。
そこに勤務している警察官が行っている事務も行政事務に該当するのは自然です。
無条件ではないらしい
警察官に限らず、行政機関に勤務していれば、すべてが対象となるわけではなさそうです。
大阪府行政書士会の資料に詳しく説明があります。
- 単なる労務、純粋な技術、単なる事務の補助は、行政事務に含まれない。
- 単に職務の一部に書類の作成等が含まれているだけでは足りない。
- 基準及び個々の具体的な職務内容により判断される。
とあり、事前確認を求めています。
審査にはは1ヶ月~1ヶ月半程度かかるということなので、業務内容について細かくチェックがあるのだと思います。
本日のまとめ
私の周囲にも、警察官から行政書士となっている方が何人かいます。
特任制度を使い、登録された方が多いようです。
実際になっている方がいるので、警察官であっても要件を満たせば行政書士登録ができることがわかります。
実はこの制度、私は知らずに試験を受けています。
無駄に試験を受けてしまったのかもしれませんが、知識が浅かった行政法、民法を勉強できたので良しとします。
行政書士になるルートはさまざまです。
行政書士業務を考えている警察官の参考になればと思います。