行政書士の場合、職印を登録する必要があります。
この職印を紙に押す場合もありますが、電子データに貼り付けて送信することもあります。
私が使用している請求書ソフトにも、印影の添付機能があります。
やはりハンコが押してあった方が、正式な文書と受け止められやすいかなと思います。
作成者が誰か、目で見てわかります。
電子契約をするときには印影は必要ありませんが、それでもあった方がいい場合もあります。
今回は、ネットで注文した職印をデジタル化してみました。
使用したソフトは、普段使用している無料画像編集ソフトのGIMPです。
職印の作り方
職印をどこでつくるのか。
最近つくった印鑑は、自分の認印。
こちらは、数年前に個人のお店に作成をお願いして作ってもらいました。
職場近くの長年経営している信頼できるお店でしたが、退職後に出向くのは少し面倒。
行政書士の職印は、ネット注文をしてみました。
行政書士の職印は、都道府県によって仕様が異なるようです。
埼玉県の場合には、1.8センチの正方形。名前はフルネームと定められています。
ここは正確に行わなくてはなりません。
印影データをダウンロードする
今回は、ネットで行政書士の職印を注文。
材質、書体などを選択して発注すると、印鑑会社からこのような内容確認のメールが送付されてきます。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-084758.png)
このデザインで間違いないとして返信すれば、数日して印章が自宅に送られてきます。
このようなきれいなデータがあるので、そのまま印影として使うことにします。
ただ、このデータの形式をそのまま貼り付けた場合、
- 印影が朱色でなく、黒
- 印影の背景が白
という問題があります。
送られてきたのは、jpeg形式。
黒い部分を朱色に変えても、背景透過をすることができません。
白い紙に押すならば印影の背景色が白でも問題ありません。
でも、カラーの用紙に貼り付けると、印影の部分だけ浮いてしまいます。
そこで、GIMPを使い、
- 黒い部分を朱色にする
- 背景を透明にする
という作業を行います。
まずは、メールに添付されたデータをダウンロードします。
GIMPでの加工手順
ダウンロードしたデータをGIMPで開きます
GIMPの左上にある「ファイル」から「開く/インポート」で開きます。
あるいは、ダウンロードしたデータのアイコンをGIMPにドラッグする方法でも可能です。
今回の画像はこちらです。
まんなかの列には氏名が入っていますが、消してあります。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-085240.png)
ステップ1 黒を朱色に変える
GIMPの「選択」→「色域」から、黒い部分を選択します。
色域なので、選択した色と同じ色を画像すべてから選択してくれます。
十字と左向きの指が出てきます。
今回のデータのような白黒はっきりしている画像であれば、すっきりと選択が可能です。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-085408.png)
選択した部分が点線で囲まれます。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-085612.png)
この選択部分を朱肉の色に変えます。
色の選択は、左サイドバーの「描画色」で行います。
下の画面の四角部分をクリックすると、色の選択ができます。
左上が描画色、右下が背景色です。
今回は、描画色をクリックします。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-090508-1.png)
朱色の色コードは、RGBは(217,66,54)とされています。
0,,255を選択し、窓にRGB値を入れます。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-160631.png)
基本的に、この色を使えばいいはずですが、好みによって赤の濃さを変えてもいいかもしれません。
そして、選択範囲をバケツで塗ります。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-090556-2.png)
このように、黒が朱色に変わりました。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-090757.png)
ステップ2 背景を透明化する
とりあえず、ハンコを朱色に変えることができました。
ただ、このままでは、背景が白のままです。
次にここから白い背景を抜くことにします。
右側のレイヤーパネルを右クリックして「アルファチャンネルの追加」を選びます。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-091253-1.png)
アルファチャンネルの意味は、何度か読みましたが正直よく分かっていません。
一応、透明にするための手続きと考えています。
そしてアルファチャンネルを追加したら、白い部分を選択します。
削除するのは、先ほど塗りつぶした部分以外の場所なので、選択範囲の反転を選びます。
これで、今まで選んでいた朱色の部分以外が選択されたことになります。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-090945-1.png)
画面に変化はありませんが、白い部分が選択されているはずです。
この状態で「Delete」キーを押します。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-091646.png)
背景が透明になりました。
ステップ3 エクスポートする
これで完成です。
これを画像ファイルとして書き出します。
画面上部の「ファイル」から「エクスポート」を選びます。
エスポートするときには、ファイルの拡張子をpngとします。
jpegでは背景が透明になりません。
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-091834.png)
![](https://blog.countup.site/wp-content/uploads/2024/06/スクリーンショット-2024-06-18-091947.png)
これで完成です。
ステップ4 GIMPを終了する
最後にGIMPを閉じようとするとファイルを保存するかを確認してきます。
再度このGIMPで作成したデータを使うのであれば、保存。
もう使わないのであれば保存しなくても構いません。
本日のまとめ
Canva、Designerでも同様に作成可能かと思います。
探せばもっとあるはずです。
ただ、無料ソフトのGIMPはなかなか使い勝手のいいソフトだと感じています。
このような作業をすることで、ソフトの操作にも慣れていければと思っています。