会社の帳簿を確認すると、きちんと現金管理がされていないケースを見受けます。
- 金庫の現金残高と帳簿の現金残高が一致していない
- 帳簿の現金残高がありえないほど多いことになっている
- 帳簿の現金残高がマイナス
など、現金がきちんと管理されていません。
これでは、現金の着服があっても誰もわかりません。
現金横領は発生しやすい
現金横領は、とても簡単にできてしまいます
金庫やレジの現金をポケットに入れるだけ。
しかも、その瞬間を把握できないと追及も難しくなります。
銀行のように、財布や現金を事務室に持ち込み禁止としていることもあります。
現金管理の基本は、日々現金残高を確認することです。
金種表とは
金種表とは、冒頭の画像にあるような現金を紙幣、硬貨の種類ごとに数える表のことです。
ご覧になった方も多いかと思います。
- 1万円札 ○枚
- 5千円札 ○枚
と記入し、合計金額を出すだけです。
これだけの表です。
金種表のメリット
現金残高がはっきりわかる
現金残高が金種ごとにわかるので、会計帳簿と一致していることが確認できます。
これが基本的な役割になります。
会計帳簿が正しければ、金額が合わなくなったときに原因を探しやすくなります。
金種表を作るのに費用も手間もかからない
金種表の作成にほとんどお金がかかりません。
エクセルかワードで作って印刷するだけです。
かかる費用も紙とインク代だけです。
小さな紙片なので、コピー用紙1枚で数枚の金種表を作成することができます。
業務の手間も少しで済む
金種表に記入するためには、お金をカウントしなくてはなりません。
少し手間と言えば手間。
しかし金庫やレジにある現金は、それほど多額ではないはずです。
硬貨を数えるのもコインケースに入れておけば、それほど面倒ではありません。
チェックをしているというアピールになる
現金を毎日確認しているのであれば、誰もそこから現金を抜き取ろうとは考えません。
現金管理ができるうえ、チェックをしているということのアピールになります。
前日と金額が同じでも、お札の枚数が違っていることもチェックされてしまいます。
お金の動きがすぐにわかります。
金種表のチェックポイント
毎日作成する
現金は毎日数えて、毎日金種表を作成します。
タイミングとしては、業務終了時だと帳簿残高との一致が確認できます。
現金の出し入れがなかった日でも、現金を数えて金種表を作成するのが基本です。
もう一人がチェックをする
現金を数えて金種表を作成し、帳簿との一致を確認する。
この業務を一人でしていると、チェックが働かなくなります。
金種表のとおりに現金があることを他の人がチェックすれば間違いありません。
本日のまとめ
金種表という紙1枚で現金管理と不正防止の両方が可能になります。
業種、規模を問わず簡単にできる対策です。